「従業員が辞める時に、必ず有給を消化させないといけないんでしょうか?」と聞かれることがよくあります。
「いいえ。別に必要ありません。」それが私の答えです。
もちろん法律違反でもありません。
そもそも、有給〝消化〟って何でしょうね?よく判りませんが。
当社は、業種柄労基法は十分意識しておりまして・・。
2013年の秋に「有給の買い取り制度」の議論もあり、こちらのブログでも何度も解説していますが、
そもそも有給休暇とは、『毎年一定期間の休暇を与え、しかもその間平常どおりの賃金を支払うことによって労働者に安心して休養を取らせ、心身の疲労を回復させ、ひいては労働力の維持培養を図ることを目的とする』 と、労働基準法にしっかりと書かれています。
要は、できればまとまったお休みを取って、労働者にリフレッシュしていただき、仕事への意欲につなげて頂きたいという趣旨なので、現行法では、有給の買い取り (最低基準以上付与分の有給については買取可) や、病欠での使用は本来できません。
有給っていうのは、労働保護上の重要性があるんです。
さて、考えてみましょう。果たして辞める従業員が、心身ともにリフレッシュを目的に有給を要求していますかね?
自分の権利を少しでもお金に変えたい・・それが本音でしょうね。
となれば、実態は〝有給の買取り〟なんじゃないですか?
どの会社も、辞める人にトラブルを起こされると面倒くさいので、黙認しているんじゃないんでしょうか。
当社は、日頃から有給を取ることを推奨しています。
ズル休みも歓迎

だって気持ちはわかるもの。ずっと頑張っていると、疲れちゃいますよね。だから、そういう時こそ有給を使いなさいと、折に触れて声を掛けます。先生方だって、勤務に波はありますが、有給を取れないほどのシフトを組んでいるわけではない。
なので、日頃からこれだけ声をかけていて、「いいです~

」と遠慮しながら、いざ辞めるという時に、有給消化を求める従業員がもしもいたとしたら、それはちょっと違うかな・・と私は思います。
とはいえ、会社によって考え方は違いますので(法律は同じですけど。)、自分の会社のルールを確認してみたら良いと思います。