現在、派遣社員の契約更新の時期。3月末での更新はやっぱり多い。
更新自体は問題ないのだが、私達は、このタイミングで昇給交渉を行う。
しかし、ここ10年位、昇給に応じて頂けることはほぼない。派遣先正社員との均等待遇がなかなか実現しないのは、そういった事情が強いのだ。
なぜか?
派遣を遣っている会社の方は当たり前にご存知だと思うが、派遣社員の人件費は、いわゆる 「人件費=固定費」 ではない。
「物品費=流動費」 として計上されている。
ゆえに、派遣先企業の中には〝長く遣っているんだから、安くなって当たり前でしょ〟という考え方が未だ多く存在する。
人の労力がモノ扱いだなんて、けしからん!とは思うだろうが、事実として、「固定費を流動費に変えませんか?」 と営業をかけることは、一昔前の派遣会社の常でもあった。
さて、昇給交渉をする時の材料はクライアントの特性によって異なるが、やっぱり分析とデータの提示が一番効力がある。
何でもそうだが、感情論では交渉は成り立たない。
それなりの資料を作って提案をする。堅い会社ならなおさら。
しかし、良い人材は安定確保したい・・・今の時流もあって、今春2件の昇給が成立した。商談を終えて帰る私を追うスタッフ達の足音が聞こえる。
「OK よ!良かったね。」 「ありがとうございます!」 笑顔が嬉しい。
しかし、この後も悩ましい。せっかく昇給しても、それは、すぐに社会保険料と連動する。会社や従業員にとって、社会保険料の削減は大事なこと。今はそれを売りにしてる社労士もいますからね。
もうひと仕事。アタマを使わないとね。まだまだ春は迎えられないな。
社会保険料の削減テクニックは、結構あります!その話はまたいつか。