ペッツさんの保育士から電話が掛かってきた。「お聞きしたいのですが、ここには防災用品は置いておかなくて良いのでしょうか?」
数日前に、防災はしごの確認をしておくように・・・という話をしたつながりである。こちらの託児室はビルの2階にあることから、少し基準が厳しくなっている。私が気がかりなのは、やっぱり緊急時の子ども達の安全。上の階に保護者がいるからとはいえ、それでも・・・と思い、開園して1ヶ月以内に必ず防災訓練をしておくように。と言ったのだった。
通常の階段のほかに、もうひとつ避難経路が必要で、私はデザイナーからはしごがあることを確認していたが、本人達が認識していなければ意味がない。場所と使い方の確認を促しておいた。
避難はしごが見つからない・・・という困惑した連絡と共に質問されたのが、冒頭の言葉である。
結論から言えば、顧客対象の施設で保護者がすぐ近くにいる (=避難生活を子どもだけでする可能性が少ない) ため、必要はない。
同じ理由で提携病院の選定の必要もなく、それは保育課に確認済み。
そう答えたものの、しかし、その保育士は何だか不思議そうだった。
「◎◎さん、気になるの?」 「は・・・い。」
私はその感性がいいと思った。〝気になる〟という感性が嬉しかった。
〝気になる〟ということは、何かに〝気づく〟力があるという証拠。
その感性は、仕事をする上で最も大事なスキルのひとつでもある。
「判った。最低限の防災用品をこちらから送るから。」 「はいっ

」
電話の向こうに彼女の笑顔が見えた。
当社では、すぐにYE 先生が防災用品のピックアップと中身の確認をし、ペッツさん用にとリュックに詰めてくれた。本日発送予定である。
そうそう。避難はしごも無事に見つかったそうで・・・。
商業ビルなので、ないわけありませんが、良かったですね。