選択の責任

連日の保育ネタですが、やっぱり・・・とうとうか・・・という記事が日経新聞WEB刊で送られてきた昨日の早朝。


3年くらい前に、浜松市保連の要職に就いていらっしゃるある園の理事長先生とお話したことがある。とっさにその時のことを思い出した。

我々が民間企業の保育参入を懸念する理由は、保育が 「福祉」 であるという根本が崩れるのではないかと思っているからだと。
例えば、イオンが保育園に参入してきたら、卒園児にはランドセルをプレゼントしますよ!とか、在園児は教材セットを格安で購入できるなどの自社の利益につながるようなサービスを提供するだろう。
今の若い親にとってはイオンはひとつのブランドらしいし、付加物につられて何も考えずにそういう保育園に入る人も増えるのではないか。
そうすると我々のように真剣に保育に向き合っている社会福祉法人等としては、いくら保育の内容で勝負していると言ってもなかなか理解していただけないのではないかと。
まさに3年前、理事長先生はイオンが保育参入する可能性について言及していた。私がこの記事を見て、やっぱり・・と思った理由はそこである。

私はその時思っていた。保育に携わる団体の間口、すそ野が広がることは良いと思う。どんな業界であっても、ある程度の競争は必要だ。
ただ、〝福祉〟〝教育〟としての保育と、〝サービス〟としての保育は、分けて考えられるべきであると。
その思いは今でも変わっていない。むしろ、3年前より強くなっている。
そして、保育施設を運営することと、保育ができることは全く別物である。

平成26年の消費税引き上げ分を財源として、政府が拡大した保育緊急確保事業 「待機児童加速化プラン」 は、総事業費2,307億円を投ずる国の一大プロジェクトであり、同時に企業にとってのチャンスでもある。
何を選択するのか、保護者が問われる責任はますます大きくなるだろう。

それにしても、イオンがブランドっていうのがよく判らないんですけど。


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