長くつながる

昨日、面接した方は私と同じ年齢だった。6つの職歴があった。
人事関係では常識的なことだが、面接時には退職理由を必ず聞く。
詳細は言えないが、選定の時の大きなポイントとなる。

話は大きくそれてしまうが、以前面接に来た27歳の女性。
17 もの職歴があった。退職理由を聞くのも面倒だったが、一応ひとつひとつ聞いた。若い子だったので、私はやんわりと指導した。
「目安としては30歳までに職歴は3つまで。それ以上ですと、この子は安定感がないと判断されるので、会社にはあまりいい印象は与えませんよ。」 そしたらその子。驚いたことに逆ギレして言った。
「最後のところは私が自分で辞めたんじゃないんです!向こうから辞めて下さいって言われたんで辞めたんです!」

話は元に戻して、昨日の面接の方。
退職理由を聞いていくうちに、しょんぼりしていった。「恥ずかしい」 と。
「社長さんみたいな女性から見たら、主婦は甘いって思いますよね!?」
退職理由が適当ではないと感じたのだろう。

いい人だなぁと思いながら、私は言った。
「女性が働き続けるということは、大変難しいことです。出産育児は勿論、ご主人の理解や転勤、体調不良、介護、お子さまの入院など、自分が頑張ろうと思っても、女性にふりかかる外的要因が多すぎる。
それはそれは大変です。この仕事をしていれば、それは重々感じますし、それにウチの会社も主婦の方がとても多いんですよ。
今までフルタイムでお仕事していた方が、お母さまが急に入院したことで、月に10日しか働けなくなる。ようやく戦力になってきたと思っても、ご主人様の突然の転勤で穴があく。
女性を遣う側もその不安定さが常につきまとうので、難しいししんどい。
それでもね、みんな一生懸命頑張ってくれるんです。何とか時間をやりくりして、時間がないからこそ、与えられた時間の中で目一杯頑張ろうとしてくれる。仕事も、時間も、お互いに足りない部分を補いながら、少しずつ無理をしてくれるんです。いつも感謝ですよ。だから、甘えている甘えていないというのは、主婦だからじゃないんです。人の問題です。
ただ、確かに仕事に対する〝勘〟や〝感覚〟の違いはありますね。
だから、私は思うんです。細くても長く常に社会とつながっていることの大切さ。諦めずに頑張って下さいね。」


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