「浜松の会社ってかったるいんですよね。和気藹々ていうんですか。仲良しこよしで、馴れ合いの中でのんびりと仕事をしている。ビジネスライクじゃないんですよね。」
つい先日、〝応募〟の電話で言われた言葉です。
若い頃からずっと都内で仕事をしてきて、自分でも事業を成功させた(ってご自分が言ったの。お陰でうまくいきましてね・・て。)んだけど、いい年になって疲れてきたので、そろそろ田舎の空気にも慣れないといけないと思って地元に帰ってきた(ってご自分が言ったの。)という55歳の女性。
なぜ当社の派遣のお仕事に応募されたかったのか判らないのですが、まぁとにかく圧倒されましてね。この私が・・
私は何でもできる。年下の社長さんでもうまくやっていける。
若い子には負けない。最近PCスクールにも通っていたけれど、オール満点で資格も取ったので、どの程度通用するのか試してみたい。
今の若い子達は常識を何にも知らない。なぜこんなことも知らないの?と思うことも多々あってイライラするけれど、そういうことも私は普通のこととしてできる。私を遣って損はないですよ。
弾丸売り込みトークの合間を縫って、ちょっと言ってみた。
「地方の会社は、年齢にしても、能力にしても、やはりバランスを重視するところがございますので、お客さまのようなタイプですと、正直遣いづらいんですよね。」
「そうなんです!私のように出来過ぎるのはやっぱり田舎では受け入れられないんですよね。どこに面接に行ってもダメ。」
「そういうことを堂々と仰るところが、受け入れられない原因のひとつなんだと思いますよ。」
「おたくは田舎の小さな派遣会社だから。大手さんに行ったら、私が働けるような仕事があるのかしら?」
「そうですね。大手さんでお聞きになったらいいと思いますよ。」
電話を切るまで約1時間。でも良かった。これ以上粘られなくて。
しかしなぜ、当社には面白い人達が応募してくるんでしょうか。
そして、いい反面教師になりましたね。
年を重ねるほどに謙虚に。自ら前面に出ない・・・私はこう決めています。自身もかなり個性的で自信満々に見られるタイプなので。
それはやっぱり正しいなと確信しました。
まぁ、キャリア・ンを止めたら、ハンバーガーショップの店員さんをやりたいな。お掃除のお仕事も工夫のし甲斐があって楽しそう!と思っているくらいなので、身の程知らずではないつもりですが。
自信満々で厚顔なオバサンほど、始末に負えないものはないです。